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通常、急性期の病気を治療する病院の場合、長期入院はほぼ不可能です。
当院では認知症の療養を長期入院にて受け入れておりますので、安心して認知症の患者様をスタッフ全員が専門的立場から皆様のご相談に親身になって応えられます。
後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下した状態の事です。
認知症は、70歳以上人口において2番目に多数を占める障害疾患です。全ての認知症患者に観察される症状を「中核症状」と表現します。
記憶障害と見当識障害(時間・場所・人物の失見当)、認知機能障害(計算能力の低下・判断力低下失語・失認・失行・実行機能障害)などから成ります。
アルツハイマー型認知症
認知症の中でも最も多く、全体の約5割を占める病気です。
60代後半から発症することが多いですが、現在では80代で発症することも多く見られます。
初期には軽いもの忘れから始まることが多く、徐々に記憶障害や判断力の低下が進行していきます。
レビー小体型認知症
認知症の20%を占める病気で、この認知症は男性の方が多く、女性の約2倍と言われています。
特徴的な症状として「幻視」が挙げられます。虫や小動物、人など、実際にはないものが見える症状です。初期から中期にかけて記憶障害の症状が目立たないことから、認知症と診断されないことも多いことが大きな特徴です。
パーキンソン病
人口1,000人当たりに約一人と言われており、日本全体で10万人以上の患者さんがいると推定されています。
主に、手足がふるえる(振戦)、動きが遅くなる(無動)、筋肉が硬くなる(固縮)、体のバランスが悪くなる(姿勢反射障害)、といった症状がみられます。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は若年性認知症など若い人でも発症する認知症です。
アルツハイマー型などと比べると、患者数が少なく一般的な行動から逸脱している場合が多いために、精神疾患と誤診される場合もあります。前頭側頭型では物忘れはあまり見られません。
「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の2つに分けることができます。
「中核症状」
■記憶障害
・さっき聞いたことが思い出せない
・覚えていたはずの記憶が失われる
■見当識障害
・時間・季節・場所等の感覚が分からなくなる
・道順などが分からなくなる
■理解・判断力の障害
・考えるスピードが遅くなる
・いつもと違うことで混乱しやすくなる
■実行機能障害
・前もって計画をたてることができない
・家電や自販機などが使いこなせない
「行動・心理症状」
■認知症による徘徊
・自分のいる場所や時間の見当識が障害を受け、元の場所に戻って来られなくなる。
■物盗られ妄想
・何をしまい込んだかを忘れてしまい、タンスや引出しの中を1日中探し回りそのうち誰かが盗んだのではないかと一緒に住む家族や介護者に疑いの目を向けるようになります。
※他にも、幻覚と錯覚・暴力・暴言・介護拒否・失禁・不眠・睡眠障害・昼夜逆転・異食など様々な症状があります。